4th

 「A thousand feelings」

2001.03.07

 
 昔からファンだった人は、この新作を聞いて衝撃を受けたのでは?
 3rd までとは、アルバムの構成がガラッと変わります。
 従来は悲しい曲が目立っていたのが、悲しい曲主体になったようです。
 
 なんらかの心境の変化があったのかどうか分かりませんが、
 作曲も作詞も一人の人間、それも「同じ人間」の担当ですからね。。
 

 

 

注 意

 
 ・コード(
#####bbなどの記号)については こちらへ。
 ・Aメロ、Bメロ、サビ、Cメロについての説明は
こちらへ。

 ・作曲と作詞は、どの作品も小松未歩さん自身です。
 

 

01

 君の瞳には映らない

編曲

 大賀 好修      

 11th single

コード Aメロ # Bメロ --- サビ Cメロ
                       
 はじまりの曲は、アップテンポで軽快だけれど実は短調、というメロディ。
 間奏には長調(
###)を使っているので、歌いだしの部分から急に短調になって悲しさが
 引き立ちます。
 
 「次への扉をノックする」「最初から釣り合わない 二人だったから」
 と、歌詞はサバサバした感じになっているし、テンポも軽快なのにメロディだけは
 短調なので、[実は未練があるのか??] と思わず疑ってしまいそう。
 

 

02

 あなたがいるから

編曲

 池田 大介      

 10th single

コード Aメロ Bメロ サビ ** Cメロ ###
                       
 スロウテンポのバラード。けっこうゴージャスな編曲。
 サビの前半までが短調で、サビの後半だけ長調。
 
 1曲目の歌詞が「強がっている」としたら、こちらは「正直」な部類に?
 

 

03

 at him !

編曲

 大賀 好修      
  コード Aメロ b Bメロ --- サビ b Cメロ b
                       
 またアップテンポな曲に戻る。
 いままでの作品になかったメロディライン。
 
 ライナーノーツに、「出だし2行の歌詞を思い切ってみた」ようなことが書いてあったようです。
 そうですかね??普通な気がしますけど。
 話は飛んで6th のダーリンの曲も、けっこう思い切ってますね。でもやっぱり2nd の首(略)
 

 

04

 ただ傍にいたいの

編曲

 大賀 好修      
  コード Aメロ ## Bメロ ## サビ ## Cメロ
                       
 再び、落ち着いたテンポの曲に。
 サビの部分の和音が、心地良い気分になります。
 
 歌詞を見ると、けっこう素朴で現実的なシチュエーションではないでしょうか?
 1st 『おとぎ話』 の「今夜繰り出そう カボチャの馬車で〜」 よりは現実的かと。
 ちなみに、家並みを「やなみ」と呼ぶことを、この曲で初めて知りました。
 

 

05

 I don't know the truth

編曲

 大賀 好修      
  コード Aメロ b Bメロ b サビ b Cメロ b
               

最後は

####

   
 
 順番からいって5曲目はアップテンポ?、、かと思いきや、こちらも落ち着いたナンバー。
 珍しくイントロが長いですが、それも感じさせないほどの完成度。
 サビは最後の部分で半音上がります。 小松作品でも意外とあるもんですね、この展開。
 
 歌詞は、、けっこう謙虚なところが日本人好み??
 欧米で売り出してもヒットはしないでしょうね、おそらく。この歌詞では。
 

 

06

 Love gone <Album Mix>

編曲

 大賀 好修      

 12th single A

コード Aメロ bbbbb Bメロ bbbbb サビ bbbbb Cメロ bbbbb
                       
 悲しいメロディが続きます。
 
 
♭5個の短調 #7つの短調 とも同じ) という音階は、葬送行進曲に使われるような、
 非常に悲愴な音階とされています。
 そのような音階を、いくら悲しいとはいえ恋愛の歌に違和感なく取り込んでいるあたりが
 なんとも凄いですね。。
 

 

07

 ともだち以上

編曲

 大賀 好修      
A コード Aメロ ##### Bメロ ##### サビ ##### Cメロ #####
                       
 しんみりした曲は、ここでひと区切り。
 
 "ド-レ-ミ-ファ-ソ-ラ-シ-ド" の、単純なハ長調かと思いきや、これは#5つのロ長調。
 ロ長調は、"ド"に聞こえる音が実は"シ"の音を使っていたりします。
 未歩さんの曲は、ほんと ハ長調が少ない。
 
 歌詞は、、これも恋愛だったんですね。 2nd 「チャンス」に似た応援歌調の歌詞も。
 

 

08

 regret

編曲

 大賀 好修      
A コード Aメロ ##### Bメロ ##### サビ ##### Cメロ #####
                       
 再びしんみりした曲。1stや2nd の雰囲気とは、やはり違うようです。
 偶然にも、前の曲と同じ音階 (ロ長調)。
 
 Cメロに相当する部分だけ短調が使われているのですが、なぜでしょうね。
 ここだけ悲しい歌詞というわけではないのですが、、
 どんな意図が??
 

 

09

 幸せのかたち

編曲

 大賀 好修      
A コード Aメロ ##### Bメロ ##### サビ ##### Cメロ #####
                       
 3曲続けてロ長調。
 この曲の特徴は、なんといってもバックに流れている野性的な?音でしょう。
 この日常っぽい歌に、なぜあんな音を入れてきたのか不思議です。

 4thの中では唯一、恋愛から少し距離を置いた曲。
 すべての人にとって親近感の持てる曲、ということでもあります。
 「幸せのかたち」ってタイトル、個人的にはうまい題つけたなー、って思います。
 

 

10

 哀しい恋

編曲

 大賀 好修      

 10th single c/w

コード Aメロ #### Bメロ #### サビ ###### Cメロ ?
                       
 ライナーノーツで未歩さんは、
  「明るい曲調だったのに、(歌詞が) ハッピーエンドにはならなくて・・・」
 と嘆いていたようです。
 たしかに長調を使っているので曲調は明るいはずなのですが、そうは聞こえてきません(笑)
 
 2番のサビあたりでは明るくしよう、明るくしようと未歩さんが努力している形跡は
 見えるのですが、結局最後の歌詞は、「わたし達は戻れない場所へ行ってたのね」。
 
 ともかく、ラスト前の曲にふさわしい雰囲気だと思います。
 

 

11

 Hold me tight

編曲

 大賀 好修      
  コード Aメロ bb Bメロ bb サビ bb Cメロ bb
                       
 #だらけ♭だらけで、ほとんどピアノでいう黒いキーばっかり叩いていたであろう
 曲が5曲続いたあとは、オーソドックスに全編
♭♭(変ロ長調)で締めくくり。
 
 最後の曲は、これまでのアルバムの中でもっとも最後っぽくない曲?
 「at him!」の前あたりに入っていても不思議ではないような気がします。
 
 このアルバムは、全体を通して短調はそれほど多くないわりには、しんみりした
 曲が圧倒していたような気がします。
 最後まで聞くと、序盤の曲のアップテンポなリズムは遥か昔。
 

 

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