香港 : 2004年 7月

 

 

尖 沙 咀

 
 
このページにも、香港(中心部)の地図を載せておきます。

 

このページでは、まず、もうひとつの九龍半島サイドについて解説していきます。

「香港島サイドの説明はもうおしまい?」
とか思いましたか?(笑)
私の旅行の目的は観光ではなかったので、
はっきりいって写真も撮っていないし、ただブラブラ歩いたりしただけ・・・

あえていえば、香港島エリアでいえば、
上環 : 昔のイギリスっぽい雰囲気。西洋人多し。やたら長いエスカレーターに乗ると、高級住宅地に。
金鐘 : パシフィック・プレイスという、すごくきれいなショッピングセンターがあった。西武デパートもある。
銅鑼湾 : 駅前に、そごうデパートがある。たまに金魚すくいみたいな縁日をやっていたりする。
北角 : 上野のアメヤ横丁のような、香港島サイドにしては珍しくアジアンな雰囲気。

対する九龍半島エリアは・・・

よく分かりません(笑)
その九龍半島エリアの最南端にあるメジャースポットが、尖沙咀。

尖沙咀・・・

「なんて読むの?」

で始まる日本人客が大半だと思う。
事前の知識がなくて、これを「チムサーチョイ」と一発で読める日本人は、おそらくいないだろう。

ところが、ここはアジア屈指の観光地。
ここを通る、ネイザン・ロードという大通りは、道の両側に洋服店、電気店など
さまざまな店が立ち並ぶ。
 
九龍半島サイドのホテルの大部分は、この地区に集中している。
有名なペニンシュラ・ホテル(半島酒店) も、尖沙咀駅のすぐそば。

平日・休日かまわず、この大通りは混雑する。

ということで、、、
街の観光の説明は、これくらいで。。。

次は、、泊まったホテルについて書いていきます。
日本とは違った風習とか。

 

リッツ・カールトン

 

1日目に宿泊したのは、リッツ・カールトンホテル香港。
 
東京に無いホテルチェーンなので、関東人にはまったくなじみがない名前。
というより、日本では大阪駅前に1つしかない。
だから、大阪の人しか知らない。
 
そんな系列。

私はホテル好きなので、2泊も同じ所に泊まろうとは思わない。
できるだけ別なところを体験したい、という目的があったわけです。

リッツ・カールトン香港は、セントラル駅から徒歩5分。
もちろん、迷えば徒歩30分にも40分にもなります。
高層ビルの真っ只中に位置するホテル。

リッツ・カールトンには、
ベイサイドビュー(景色が海)と、シティービュー(景色が高層ビル)と、2つの眺望を持った
部屋があります。 シティービューのほうが安いです。

シティービューというのは、こんな感じ。
これが、窓から見えた景色・・・

 

左は中国銀行ビル  

 

シティービューの方が、エキサイティングな気がしませんか?
部屋に上がりこんだら、ビル。
夜寝るときも、ビルに囲まれて。
朝起きたら、ビルに向かって「おはよう」と笑うこともできる。

最高の環境だ。

 

ところで、ネットで事前に調べたこのホテルの評価は、こんな感じだった。

「5つ星クラスなのに、客室数が少ない。 だから、サービスが行き届いている」
「イギリスっぽい雰囲気」

イギリスっぽいとは、すなわち「古い」ということでもあるが。

実際に5つ星クラスのホテルに泊まるのは、生まれて初めてのこと。
5つ星クラスのホテルスタッフって、どんな感じなんだろう?

 

入り口は、ものすごく小さい。
タクシーが3台入れるかどうか、というぐらい。

入ろうとすると、ドアのところに立っていた男(ドアマン)に

[ Ah--, Check in?? ]

と聞かれた。その言い方は、日本のホテルではまず耳にしない、ぶっきらぼうな
言い方。さすが英国流だ。
いや、英国流というよりは、むしろ日本のホテルマンがへりくだりすぎるのか。

ここでハイと答えると、男は丁寧な口調になって、

「このエレベータで、ロビー階まで上がって」

と英語で言ってきた。
そのエレベータが、押しボタンからなにから中世ヨーロッパ風。
一言で言えば、古い。 これは意図的に古くしているのか。
エレベータの到着時にも、「チーン」と古めかしい音がする。素晴らしすぎる。

わざとやっているのか?

 

ロビー階に上がってみると、やはりロビーはものすごく狭い。
おそらく、10人も座れないであろう、くらいの広さ。
そのかわり、置いてある調度品はものすごくイギリスイギリスしていた。
 
神戸にある異国館そのもの。

チェックインのカウンターには、スタッフが2人。
自分が相対したのは、香港人の(ような)女性スタッフ。
英会話学校の先生でもしていそうな、ちょっとキツそうな感じの人だ。

外国のホテルにチェックインするときは、
日本で予約したときの予約用紙の控え、そしてパスポートも一緒に差し出す。

すると、クレジット・カードも出すように言われた。

特に一流ホテルは、一見さんの客には厳しい。
クレジットカードを要求して、無ければ宿泊料の1〜2倍の前金を出せと言われる。

これは、客が料金を払わないで逃げるかどうか、ホテル側が疑っている証拠。
つまりホテル側が、「あなたは常連じゃないから信用しませんよ」、ということなんだそうだ。

カードを差し出すと、次にこんな感じのことを言ってきた。

[ Do you have any idea of checking out time next morning? ]

しゃべるスピードはゆっくりとはいえ、なんと分かりにくい表現を使うことか。
安直に When do you check out? とか言えばいいのに。

9時頃だというと、やっと質疑応答が終わったようで、ニコッとして

[Here's your welcome card.  Have a nice stay!]

と言ってきた。

もともと、このホテルのホームページには日本語のサイトが無い。
なので、日本人はあまり泊まりに来ないのだろう。
ロビーでくつろいでいたのは、西洋人ばっかりだった。

 

部屋は11階の一番端。

一番端といっても、1フロアに部屋が12室しかない。
そして、両端部の部屋だけ、1.5倍くらい狭い。
やはり一見さんには厳しい。

おそらく、もう1回ここに泊まったときには、もっと広い部屋が当てられるはず。
いつになることか・・・

さて、部屋に入ると、さすが5つ星。

 

ウエルカム・フルーツがあった。
でも皮をむいている時間はない
こんなに枕があった
1人なのに・・・

 

昼の3時頃チェックインして、すぐ外出してしまった。
帰ってきたのが 夜の10時頃になってしまったけど、その間に
従業員さんが入ってきて、ベッドを直してくれたらしい。

チェックイン時には、色のついた厚いカバーがかかっていたベッドも、
また部屋に戻ってきたときには、右の写真のように変わっていた。
そのほかに、2リットルのペットボトル1個と、小さい箱に入ったチョコレートが置いてあった。

古いホテルなだけに、ガラス張りのシャワーブースのような近代的な設備はなかった。
そのかわり、バスローブがあった。

さて寝るか、、と思ってカーテンを閉めようとしても、閉まらない。
こんな所までイギリスイギリスする必要ないのに・・・
(イギリスのホテルは、ドアがなかなか開かなかったり、カギ穴が半分壊れていたり
することが多いので)

と思ったら、ベッド脇のスイッチ1つで開閉する、電動式であった。

 

さて、明朝−−−

 

起きたら、サッカーをやっていた。
メンバー表が全部漢字。
チャンネル数は40くらいあったと思う
広東語、北京語、英語、NHKとか
朝の窓からの眺め
 
 
 
同じく朝の窓からの眺め。
古きホテルの備品と、
近代的な高層ビルが対照的!
 

 

「朝食」 は、ホテルのバイキング。
 
香港に来る観光客は、だいたい朝は「朝粥」をたべていくのが普通みたい。
だけど、朝粥はホテルのバイキングでもやってるし。

朝食のときのスタッフの対応は、ホテルのサービスの良否を観察するのに欠かせない、
またとない機会だ。
チェックインとか、チェックアウトのときよりは、ずっと参考になる。

 

チェックインの時にニコニコ対応していても、朝食では別人のような人もいたりします。

サービスの良くないホテルは、客がレストランの中に入ってきても誰一人気づかなかったり、
客が1皿食べ終わって2皿目を取りに行く間も、なかなか1皿目を片付けにこなかったり、
並べてある食べ物を切らしても、補充しなかったり、
客が帰ろうとしても、「ありがとうございました」を言わないで無視したりするわけで。

いままで私が泊まったホテルのほとんどは、どれか欠けていました。
欠けていなかったのは、去年泊まったオークラ神戸くらい。
 
・・・なんで自分が、ここまでホテルのサービスにこだわるのか自分でもよく分からない。。
前世がホテルマンだったのかも。

ところで、ここリッツ・カールトンの朝食時の対応はというと・・・
完璧
言うことなしです。さすが5つ星。

もちろん、日本のように従業員が客にヘコヘコすることは無いですが、
やるべきことはキッチリやっていました。。

1皿目を食べ終わって、次の皿を取りに立ち上がった5秒後には、従業員が片づけに来ていました。
セルフサービスのオレンジジュースを飲み終わろうとするとき、すかさず歩み寄って

[ May I have some more orange juice, sir? ]

とか、そんなようなことを言って取りに行ってきてくれる。

あと感じたのは、こちらが笑顔で応対すると、従業員の人がすごく嬉しそうになること。
好きでこの仕事をやっているんだな、って気がしました。

客が食べ終わって席を立つと、どの客に対しても

[ Have a nice day ! ]

と声をかけていた。

 

客層は、、自分以外は西洋人がほとんど。

香港のホテルでは、食事の最中に従業員がやってきて、そこで会計をすませるみたい。
日本では、食事が終わったあとに支払いをするから。

 

あと、最後にチップ(小銭を渡す) のことを書かないといけませんね。

これは重要です。
日本では、あらかじめサービス料が含まれているのでチップを払う習慣はないし
せいぜい駅のきれいなトイレで、チップを10円ずつ投げ込むぐらいのものでしょう。

香港では、サービス料というものがないので、客がチップを払います。

チップを払う方法は、いろいろあります。

荷物を部屋まで運んでもらったら、その場で渡したり、
チェックアウトするときに、枕もとに紙幣を置いたり(父親が昔、この方法でやっていました)
あとは、クレジットカードで払うときに、伝票に自分で書き入れるなんて方法もあります。

 

こんな風に。

 

ところが、、あとで送られてきたカード会社の請求書をみると、
220香港ドルで計算されてました。。。

枕元にも 20ドル札を 2枚 (約 600円) 置いてきたので、
もうそれ以上は受け取れません、ってことなのかな。

いずれにしても、チップはもらった方は小額でもすごく喜ぶので、どんどんはずんだところで
損はありませんよ。 身内へのおみやげ代を削ってでも。

逆に、、チップを渡さない客は心の中で、ものすごく嫌がられるはず。

相場は値段の1割とかいいますけど、自分が渡したい額だけ渡せばいいと思います。
特に、チップの習慣がない日本人がやると、すごくスマートに見られますよ(笑)

 

結論としては、、おすすめです。
比較的安い、シティービューのほうがいいですよ。
海辺の夜景を部屋から見たければ、九龍半島サイドのほうにある
インターコンチネンタル・ホテルあたりを取ればいいと思う。
(だけど、夜景がきれいなことで評判のあるホテルは、夏でも想像を絶する値段がつきます)

欠点は、日本語のできるスタッフが少ない (いないこともある?) ところです。
とはいっても、旅行用の英会話本をどれか1冊買って、その例文を見せればなんとかなりますよ。
紙とペンを持って歩くのも得策。

 

えらい長くなってしまいましたが・・・

次のページでは香港の交通の乗り方とか、2泊目のホテルとか。

 

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